【わたしの引っ越し物語】第3話:家族がふえたら。スタッフ齋藤「手持ちのものが、子ども用に変わるのも楽しみ」

編集スタッフ 長谷川

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引っ越しは、新生活を大きく進めるもの。そして、悩みのつきないものでもあります。

そこで、3人のスタッフに引っ越しを経たからわかる「モノ選びの変化」や「過去の自分へのアドバイス」など、それぞれの「引っ越し物語」を振り返ってもらいました。

 



 

連載第3話は、プライベートでは一児の母でもある、スタッフ齋藤に話を聞きました。

妊娠5ヶ月の頃に、会社への通いやすさから転居。家族が増えるからこその引っ越しでは、「ベビーカーを担がず、階段も使わずに済むから1階で探しました」など着目するポイントも異なったようです。

8件ほどを内見した後、希望に叶う物件と出会ったのは2年前になります。

 

予想は外れ、予言は当たる。

クラシコムに勤める前は建築設計事務所で働いていたスタッフ齋藤。「引っ越しをする前に必ずやる」というのが、不動産屋さんからの間取りを図面に起こすこと。寸法を測り、家具の配置を夫婦で相談してあらかじめ決めておくのです。

今回も同じように引っ越しをしましたが、子どもが生まれて育っていくと、予想外のことも起きていきました。

スタッフ齋藤:
「今の部屋はキッチンからリビングが見えない造りで、引き戸が付いているんです。

子どもが入らなくて安心と思っていたけれど、実際はキッチンにいる時に『何をしているかな?』と見に行かないといけないので、出産後はこの引き戸を閉めたことはないですね。

今はワンルームだったらいいのに!と思うくらいです。部屋がつながっていたら、振り返れば様子がわかりますから」

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他にも先輩ママに「本棚の中身は全部出しちゃうよ」と予言されたのが、本当にその通りになったのだとか。

雑誌はスキマを開けずにぎゅうぎゅうに詰めたり、大事なものはお子さんの手が届かないところに置いたりして、なんとか対応しているようです。

 

「それで遊ぶの!?」という驚きと面白さ。

「長く使うものは、一生使う覚悟で買ったり作ったりする」というのがスタッフ齋藤の信条。今回の引っ越しでも多くの家具を引き続き使っていますが、最近になって「こんな使い方が!」と驚いたことがあったそう。

スタッフ齋藤:
「D&Deparmentで買った、キャスター付きの白いワゴンがあるんです。引っ越し前はキッチンワゴンとして使っていましたが、今は窓際で園芸グッズや掃除道具の置き場所になっています。

息子がつかまり立ちしてから、そのワゴンを押し車みたいにして遊んでいるときがあったんです(笑)。なんでも子どもはおもちゃにしてしまうんですね。

『これで遊んでね』って渡すより、『なんでそれ持ってるのー!?』みたいな予想外の展開が面白くて」

160408_movingstory_4▲ワゴンはLEIFHEIT SIDE-CARのもの。

押し車はびっくりしたことでも、あえて「子ども用を買っていないもの」もあると言います。そのひとつが食器。

スタッフ齋藤:
「子ども用に買ったのは、大人でも使える割れにくいガラスのコップくらいかもしれません。大人用のシリアルボウルが、子どもにとっては丼になることも子どもが生まれてからわかりました。

大人のものって意外と強くて、割れないからいいんですよね。プラスティックのプレートも迷ったけれど、買わずに済んでいます」

160408_movingstory_1▲ロールストランドの「クリナラ」ボウル(SS)2個セットが活躍中。

 

手持ちのものが“勝手に”変化していく。

住み始めて2年が過ぎ、日々、スタッフ齋藤は子どもの成長を実感しています。

「靴下とか小さいものを干す用だったフレディレックの20ピンチ洗濯ハンガーが、保育園通いの今は毎日よだれかけを3枚以上洗わないといけなくなって大活躍してますね」と、成長につれて道具とのつきあい方にも変化が。

だからこそ、聞いてみました。「今、出産前に戻って、引っ越しを控えた自分に声をかけるなら?」

スタッフ齋藤:
「意外となんとかなるよ! 気負わなくて大丈夫って、言ってあげたいですね。

出産するまで、これも用意しなきゃ、あれも用意しなきゃと思っていたけれど、手持ちのものが勝手に変化してくれるみたいに、使えることも多いと実感しているので。

今は買い直すのがもったいないのもあって、部屋を歩きながら『あれに使えるかも?』と用途を思い浮かべられるようになりました」

 


 

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連載の冒頭に「引っ越しは、人生の掃除なのかもしれない」と書きました。今ではもうひとつ、良さを感じています。

引っ越しは「新しい生活」の中に、「私のこれまで」を再発見するきっかけにもなるのかもしれません。

よくよく見れば、新生活って、ふしぎな言葉です。生活は新しくも古びるでもなく、ずっと続いているものだから。

「新しくしよう!」と区切りたくなる気持ちは、時に自分へのプレッシャーにも変わります。スタッフ齋藤の言うように、気負わなくても大丈夫。むしろ、思った通りにいかない時こそ、そこから次につながる何かを見つけだしていくチャンスにもなります。

たとえば、今回登場した3人のように、自分のルーツに戻る味でホッとしたり、日々貯めてきたイメージを活用したり、愛用品の使い方を変えてみたり。理想の住まいを考えるための、大きな手がかりだって得られることでしょう。

(おわり)



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