
寒くて長い冬。身体はすっかり縮こまりがちです。そのうえ、運動習慣はなかなかつけられないのが正直なところで、肩こり、足のむくみ、腰痛もなんだか気になる日々……。
今年こそは自分の身体を健やかに整えてあげたい。でも日々の忙しさを理由にあまり運動習慣をつけないままに今まで過ごしてきてしまいました。
もしも、家事をしながらでも叶うようなトレーニングやストレッチをもし知ることができたなら、それが自然と習慣になって、健やかな身体に一歩近づけるチャンスになるかもしれないなと思いました。

当店のスタッフにもそんな悩みを話していると、「よく参考にしている!」と話題に上がったのが、元体操日本代表選手であり、現在はタレント・指導者として活躍する田中理恵さんのYouTubeチャンネル『Riefit(リエフィット)』でした。
わかりやすく、誰もが続けやすい。田中さんの発信する動画の数々は、トレーニングやストレッチがぐっと身近になるものがたくさんありました。
そこで今回は、「みんなができる・つづく筋トレ・ストレッチ」のヒントを、実際に田中さんに教えていただきました。
Lesson 01
あぐらのままできる「ながらストレッチ」
・あぐらをかいた状態で、左右の脇の下をぎゅっと伸ばす
・一歩先にある洗濯物を取るようなイメージで動くと効果大◎
・20〜30秒ほど続けます
・肩幅とり少し広めにタオルを持ち、腕を上下に動かす
・左右の肩甲骨を引き寄せるイメージで動くと◎
・20〜30秒ほど続けます

田中さん:
「まずは家事をしながらできるストレッチです。たとえば洗濯物を畳みながら、 あぐらをかいた状態で、身体を斜めにぎゅっと伸ばす。フェイスタオルを持って、腕を上下に動かすのもいいですね。
この運動を繰り返すことで、脇から下や肩甲骨まわりがゆっくり伸びて気持ちいいので、背中が丸まってしまう姿勢が気になっている方などにぜひおすすめしたいです
家でテレビを観ながらやってみるなど、日常の隙間時間にさくっとやってみてください」
ワンポイントアドバイス
>お尻は浮かせない!
身体をぎゅっと伸ばすときは、お尻が浮かないように注意。お尻が浮いてしまうとストレッチの効果があまり得られなくなってしまいます。
>顔は正面、タオルはまっすぐ◎
タオルがたゆまないように、ピンと伸ばして腕を上げ下げしてください◎ 顔の向きは、正面がベストです。
Lesson 02
隙間でできる「プチ筋トレ」
・かかとを「上げて、下ろして」を繰り返します
・足を肩幅ほどに開くことでバランスが取りやすくなります
・20〜30秒ほど続けてみましょう

田中さん:
「クローゼットで服を選ぶときや食器洗いのときなど、立ったまま何かをする時間は、つま先立ちをしてふくらはぎに刺激を入れています。かかとを『上げて、下ろして』を繰り返すんです。
つま先立ちでバランスが取りにくい方は、何かにつかまりながらや、もたれながら行っても大丈夫ですよ。
ふくらはぎ・足裏・足首に刺激が入って鍛えられるので、姿勢の改善やお尻が引き上がる効果もありますよ」

田中さん:
「足の指で、床をぎゅっとつかむイメージで行うといいですね。
日常生活の中で足の指まで意識を巡らせることは少ないと思うので、この運動を続けることで自分の足の感覚も養えます。
気付かぬうちにすり足になっていて、つまづきやすいという方もいらっしゃると思うので、そうしたことへの予防にもなりますよ」
つづけるコツってありますか?

教わった3つのストレッチは、どれも日常の中で簡単に取り入れられそうです。これらを習慣として続けていくために、何かコツはあるのでしょうか?
田中さん:
「続けるって難しいですよね。私なりのやり方ですが、『回数』より『秒数』で行うのがストレスなく続けられると思います。回数を決めると追い込まれそうな気がして。
30秒ぐらいできたら、成果が出てくると思います。最初は無理せず20秒からでもいいんです。案外30秒って長く感じるので。その日の自分のペースで行っていくのが一番です。
それと、必ずこの時間にやるんだと決めつけすぎないことも大切ですね。『何時何分にやる』『朝起きてやる』と決めてしまうと、追い込んでしまって嫌になっちゃったりするので。空いた時間ができたらやる、くらいの気持ちで大丈夫です」

田中さん:
「私にとって、ストレッチは『自分の身体の状態を知る』ためのものだからこそ、毎日続けていますね。
毎日同じストレッチをやっていても、『昨日はこのストレッチで楽になったけど、今日は別の方が効くな』ということもあります。自分の身体と向き合って、『毎日変化しているんだな』と受け入れる感じですね。
ストレッチは、24時間あるうちの1〜2分でもいいんです。
1日のどこかで1回自分の身体と向き合う。そして身体の変化が分かるだけでも『やってよかった』という気持ちになれて、私は自然と心も整うことが多いです」
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ストレッチは自分の状態を知るためにできること。そして、自分の心と身体をつないでくれるもの。
そんな田中さんのお話を通して、ストレッチが自分の中でのおまもりのように頼れるモノとして、ぐっと身近に手繰り寄せられた気持ちがしました。
つづく後編では、椅子に座りながらできる「ながらストレッチ」を田中さんに教わります。
(つづく)
photo & movie:ニシウラエイコ
hairmake:大西あけみ
田中理恵
元体操女子日本代表選手。ロッテルダム世界選手権では最も美しい演技で観客を魅了した選手に贈られる『ロンジン・エレガンス賞』を日本女子選手として初めて受賞した。「ストレッチをもっと気軽に、日常に取り入れてもらいたい」という思いからYouTubeチャンネル「Riefit」を立ち上げ発信中。
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