【開発秘話】日々の暮らしにこそ、光をあてて。当店だけの「ウィリアム・モリス柄のクッションカバー」ができました
こんにちは、商品プランナーの高山です。
本日は、当店にとっても特別なアイテムがお披露目です。
「ウィリアム・モリスのある暮らし」ジャカード織のクッションカバー が新登場となりました。
誰しも一度は目にしたことがあるであろう、ウィリアム・モリスが生み出した美しいデザインの数々。
歴史ある織物メーカーさんの手による繊細な織り生地から、私たちらしいと感じる柄をセレクトして作った、当店オリジナル仕様のクッションカバーです。
こちらの読みものでは、その開発の裏側をすこしだけご紹介します。
「45cm×45cm」にモリスの世界を閉じ込めて
モリスのデザインは、どれも植物や生き物が象徴的に美しく並んでいて、長く愛されてきた歴史と普遍的な魅力が感じられます。
今回のクッションカバーも、そんな数あるデザインの中から柄を絞っていくところから始まりました。メーカーさんが保有するモリス柄のスワッチをお借りし、机に広げてアタリをつけていきます。
この小さな生地の時点で、その緻密なジャカード織の風合いにうっとり。柄によって織り方も異なり、それぞれの魅力を最大限引き出す設計がされていることに強いこだわりを感じました。
セレクトする際に意識したのは、エレガントになりすぎない、暮らしに取り入れやすい色合いや柄の大きさ。
自宅のソファに並べたらどうか?手持ちのクッションやファブリックスと合わせて違和感がないか?さまざまなインテリアのテイストに想像を巡らせながら検討しました。
そしてそれと同じくらい、クラシカルなパターンが魅力の “モリスらしさ” を感じられる柄かどうかということも大切にしています。
モリスの代表的な柄はもちろん、「こんな世界観もあるんだ」と新鮮な気持ちで手に取れる柄もセレクトしました。
中には切り取り方に悩んだ柄も。
大きな一枚絵のような柄の「ザ・ブルック」は、愛らしい鹿の存在感だけでなく、さまざまな種類の樹木が集まる様子、奥行きのある葉っぱの繊細な織り表現に、佐藤含めスタッフ一同一目惚れした柄なんです。
どうすれば、この木々の表現の魅力を余すことなく入れ込めるか?
数種類の葉っぱの表現を45cm角に収めることを念頭に、特徴的な鹿の存在感、締め色になってくれるネイビーの面積などあらゆるバランスを考えた、当店らしい柄取りになっています。
プロのこだわりが詰まった、ジャカード織のひみつ
今回のジャカード織は、京都の山あいにあるメーカーさんの本社工場で織られているもの。どんなふうに織られているのか興味津々で、担当デザイナーとともに工場にお邪魔してきました。
広い工場の敷地内では、糸の染色から製織、検反まで、一貫した生産がされています。
製織エリアでは、実際に当店で販売している「ブラックソーン」が織られている様子を見ることができました。高速の織機でみるみるうちに柄が出来上がっていく様子は圧巻です。
モリスの柄は、糸色のみならず、糸の太さや密度を細かく変えながら濃淡や立体感を表現しているのだとか。
糸の太さが変わると発生する摩擦も変わるため糸が切れやすくなったり、糸の張り方にムラが出ると糸が飛び出してしまうなど、生産難易度の高い生地づくりをしているのだそう。
設計段階で設計士さんが職人さんとともに幾度も試作を繰り返し、仕上がりを確認しながら進め、この美しい生地が織れるようになるのです。
工場内を案内してくださる方をはじめ、設計士さんや職人さんたちも丁寧に、そして熱くこだわりを語ってくださり、誇りを持ってものづくりをされているのがとても伝わりました。
機械織りでありながら工芸品のような温かみを感じるのは、そうした思いが込められているからなのだなと実感した工場見学でした。
美しい織柄を、暮らしに溶け込ませたくて
今回の企画にあたり、私自身モリスのデザインについて勉強し直してみたんです。すると、お店のソファやホテルの壁紙、ドラマの美術など、違和感なく身近な空間に馴染んでいるモリスのデザインに気づく機会が増えました。
それは、およそ130年前ウィリアム・モリスがアーツ&クラフツ運動で「日々の暮らしの中にこそ美を」と語った、その言葉そのもののようで。
願わくはこのクッションカバーも、暮らしに溶け込む「道具」となって、日々の暮らしに寄り添ってくれたら嬉しいです。
商品ページでは、より詳しい商品の説明はもちろん、企画にあたっての店長佐藤の思いや実際に自宅で使ってみた様子もご紹介しています。ぜひご覧になってくださいね。
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東京郊外にある60平米・1LDKの団地で1人暮らしをされており、「暮らしの中の布が好き」というほど日々の暮らしの中で布使いを楽しんでおられる重松さん。
人生で初めてのウィリアム・モリスをお部屋に置いてみた感想や、取り入れ方のコツを伺いました。
特集を見るphoto:上原朋也(1〜3枚目、5枚目、11〜13枚目)、土田凌(14枚目)
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