たまたま、生きている
自信がついた40〜60代は華の時代?
私たちが大好きな「あの人」のいまの生き方に迫る、ドキュメンタリー番組『うんともすんとも日和』、第61弾をお届けします。
今回は、デザイナー・人形作家の粟辻早重(あわつじ さなえ)さんにお話を伺いました。92歳になった今も、東京の自宅でひとりで暮らしながら、展覧会のためのイラストを描き続けています。
若い頃から「たまたま、生きている」とぼーっと考えることがあったという粟辻さんは、いろんなエピソードを思い出しながら「人生は過ぎてから思うことなんですよ」と教えてくれました。
そんな粟辻さんがノートに書いた「日々、いい日を作ろうと思う朝。」という言葉の意味とは。


粟辻さんの一日は、庭のメダカをひとつ、ふたつ、と必ず10匹を数えることからはじまります。朝食は豆乳とカステラを、ホテルの朝食のような気持ちで食べます。
粟辻さん:
「一人住まいって、こんなものですよ。でも、それがとても幸せで。案外、ちいさなところに幸せってあるものですよ」

粟辻さんの日常には、運動も欠かせません。縄跳びを20回ほどしたら、テレビを見ながらぶら下がり棒にぶら下がってゆらゆら。
「運動ってほどのことじゃないわよ。別に」と快活に笑い飛ばす姿からは、本当に日々こんな風に積み重ねが続いているんだろうなと。


最近の大雨で天井から雨漏りがした時には「大変だ」より先に「氷の柱のように見えて、なんて綺麗な風景だろう」と思ったんだそう。
粟辻さん:
「落ちるものはしょうがない、バケツを持ってくればいいんだって。
案外と、考え方って楽にしますよね。そうするとね、すごく楽しくなってくる」
粟辻さん:
「人生は40代・50代・60代が華の時代よ、20代・30代よりも自信がついているから。
70代・80代、そして今は90代になると、もう時代は終わりね」
いよいよ終わりだぞ、と思う時代にきた。だからこそ朝の光は綺麗に見えるし、生きていることの素晴らしさをいつも感じている。そう話す粟辻さんの一日に密着しました。ぜひ本編でご覧ください。
オリジナルドキュメンタリー、いかがでしたか?
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演出 ・編集: 下地敏史(株式会社 いまじん)
プロデュース:柴奈保子(株式会社 いまじん)


粟辻早重
カネボウ意匠室にてテキスタイルデザイナーとして勤務後、テキスタイルデザイナーの故・粟辻博と結婚。1958年に粟辻博デザイン室を共同設立。娘の出産を機に人形作りを始め、デザイナーの田中一光や剣持勇に人形作家として見いだされ、個展をしつつ広告も手掛ける。本を執筆するほか近年は世界のヤカンを蒐集。2024年に松屋銀座・デザインギャラリー1953にて「粟辻早重とやかんたち」を開催



