【灯りを楽しむ】第2話:照明のコツは「目的に合わせて照らす」こと。落ち着いたリビングで、秋の夜長を満喫
照明でインテリアの模様替え。リビングダイニングに明るさ暗さのメリハリをつけて、もっとおしゃれに演出しませんか?toolboxさんにご協力いただき、蛍光灯が眩しくて悩んでいたスタッフ宅のリビングが大変身!間接照明で壁を照らすときのテクニックや、レールライトやスポットライトを効果的に使うコツ、調光のポイントを伺いました。目的に合わせて照明を配置すれば、手元の暗さを感じることなくリラックスできるお部屋に変わります。
編集スタッフ 塩川
照明を替えて、理想は落ち着いたリビング
「灯り」をテーマに4話連載で、toolbox(ツールボックス)の荒川さんと梅川さんにお話を伺っています。
1話目では照明の交換方法や、蛍光灯・LED・白熱灯・ハロゲンなど、電球それぞれの違いを教えていただきました。
今回は実践編と称し、わたし塩川宅のリビング照明を替えながら、落ち着いた灯りづくりのポイントをお届けします。
目的に合わせて照らせば、暗くない!
▲我が家の現状です。食卓が暗いことに悩んでいます。
「落ち着いた照明に憧れてはいるのですが、現状は肝心の食卓に灯りがなくただ暗いだけ。どんな風に配置したらいいんですか?」
「照明の配置のコツは『目的に合わせて照らす』ことなんです。テーブルで食事をとるなら、きちんと食卓が照らせるように。ソファで本を読むなら手元が明るいように。
自分の居場所に合わせて、灯りを置いていけば、暗さを感じることはありませんよ」
「なるほど〜!特に何も考えず、天井から照明をぶら下げていました(汗)」
「照明は大きく分けて『直接照明』と『間接照明』の2つがあります。
直接照明 … 照らしたいものを直接照らすこと。ほとんどの照明がこちらに属する。
間接照明 … 照らしたいものを、壁や天井に反射させて照らすこと。柔らかい光を作れる。
この2つを上手に使うと、メリハリのある明るさを作ることができるんです」
▲左は食卓を直接照らしている状態。右は壁に光を反射させて間接的に食卓を照らしている。
「蛍光灯以外の暗くて雰囲気のある照明のことを『間接照明』だと思っていました……。
確かに文字通りの意味なんですね」
「ポイントがわかってきたところで、早速リビングの照明を替えていきましょう!」
照明の位置を替えたい時は、どうしたらいいの?
「我が家は食卓の位置と、照明の位置がずれているのが気になります。本当は食卓をきちんと照らしたくて、真上にペンダントライト吊るすのが理想なんです。
けれど吊るすとなると、配線も目立ちフックで留めないといけないので、天井に穴を開けたくないなぁと悩んでいます」
「ほとんどの住宅は、照明器具の取り付け位置と本来照らしたい場所がずれていることが多いんです。
そんなときは自由に照らす場所を変えられる、こちらの配線レールとスポットライトがおすすめですよ」
▲蛍光灯のシーリングライトを付け替えて、スポットライトを設置。
落ち着いた灯りだけだと、部屋は暗くならない?
「壁を照らして、部屋全体の明るさを作りましょう。例えば棚の上に置いた照明は、壁を照らしながら絵も照らしているんです。
これは間接照明と見せかけながら、直接照明の役割もある、効果的な灯りに。
先ほどのスポットライトは、壁に寄せた1灯を真下に向けることで、本棚と壁を照らし部屋全体の明るさを作っています」
ソファで本を読む時のベストな照明は?
「わぁ!ソファ周りの照明が変わってきました。以前はソファーで本を読もうとすると、光が微妙に届かなくて不便さを感じていたんです」
「これがまさに目的に合わせて照らしている状態です。天井にあった黒いペンダントライトを思い切って取り外しましたが、手元は暗く感じませんよね?
ソファの横には可動式のスタンドライトを置いて、本を読む時の照明に。テーブルも暗くならないようにLEDキャンドルを置きました。
テレビの後ろには壁を照らす間接照明で、全体の明るさを作っています」
「今までより、部屋の明るさは落ち着きましたが、自分の居場所が暗いと感じることはありません。本も読みやすくて嬉しい〜。
リラックスできてこれなら『映画でも見よう!』とオフモードになれそうです」
▲テーブルに置いたLEDキャンドルで、ゆったり時間のお供、お酒も暗くありません。
完成!リビングに奥行きが生まれました
「わ〜ん!素敵!これでやっと食卓で夕食を楽しめそうです。全体のトーンが揃っていて、明るいところと暗いところのメリハリが生まれました」
「小さい灯りをいくつか置くことがポイントなんです。
天井のライトで全体を照らしてしまうと、明るいけれど全てが見えすぎて、どこか興ざめしてしまいますよね」
「帰宅してこの灯りだったら、心からリラックスできそうです。落ち着いた照明なのに、食卓も本棚も、手元が暗くなくて過ごしやすくなりました!」
「目的に合わせて照らすって、こういうことなんです。
もし食卓で家計簿をつけたり仕事をする場合は、あらかじめ照明を足しておいて、一番明るい状態を決めておきましょう。
必要に応じて点けたり消したりしてもいいですし、調光機能のある照明を選ぶのもおすすめです」
今までは、ただ暗かったリビングの照明。
目的に合わせて照らすことで手元が暗くなく、居心地のいい明るさに変わりました。これで秋の夜長をゆったりと楽しむことができそうです。
3話目ではリビングに続き、寝室の灯りについてお話を伺っていきます。
(つづく)
【写真】木村文平
<本ページで使用したtoolboxの商品>
取付式配線レール オフホワイト:8,900円、配線レール用スポットライト 白熱灯筒型:4,300円、船舶スタンドランプ ゴールド:10,692円、インダストリアルアームライト グリップ:9,180円
※記載のないものはスタッフ私物です。※価格は税込みです。
もくじ
toolbox
(梅川紗季・荒川公良)
toolboxは「自分の空間を編集していくための“道具箱”」をコンセプトとした家づくりのためのネットショップ。さまざまなアイディアや商品をカタログ化してゆき、住まい手主導で空間をつくるための新しい手立てを生み出している。2015年9月に東京都渋谷にショールームを構え、常時500点ほどのアイテムと触れ合うことができる。
http://www.r-toolbox.jp
▽toolboxの書籍はこちらからご覧いただけます。
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