【至福のおやつどき】後編:戦利品をならべて、ホクホク。終わってほしくないコーヒータイム
編集スタッフ 田中
とくべつなお出かけや、行事じゃなくたって、気持ちを満たせる時間がある。
さくさくのクッキーやスコーン。おいしいコーヒーもあわせたら、最高のおやつどきです。
念願のお店へ焼き菓子を買いに行って、これからお家でいよいよ至福の時間の続きです。
Episode 02.
終わってほしくない、おやつ時間
好きなものの買い物をしてきた後って、ホクホクと誇らしげになるのは私だけだろうか?
帰り道に紙袋の中身をチラとあけてしまったり、テーブルの上に並べてみたり。戦利品と言いたくなるの、分かる分かる。
そうだ、この間オンラインショップで買ったコーヒー豆もパッケージが可愛かったな。並べてパチリ。
さて、お菓子の包みをあけてみよう。
どの包みも、草木染めで作ったという糸でシンプルに結ばれている。左端のクッキーボックスはロウ引き加工されていて、紙の質感がちょっと透けて、色にムラがあるのがとってもかわいい。
そうそう、コーヒーも淹れたい。豆を挽く間にお湯をわかそう。
中深煎りと中煎り、2つ取り寄せておいた。そんなに詳しいわけじゃないし、こだわりも多くない。
けれど、産地と煎り具合によってだいぶん味わいが違うと知ってから、お店の人におすすめを聞いてみるようになった。
▲甘いスコーンや味のしっかりしたクッキーには、それに負けない中深煎りのホンジュラス産の豆を、とおすすめされた。
豆を入れてゴリゴリとミルをまわす。毎日はできないけれど、おやつがある時だけはがんばれる。
沸いたお湯をゆっくり真ん中へ落とす。丸くまわすのが苦手だったら、真ん中へ細く落とすのがいいと聞いたことがある。豆がほんのり膨らむのを見ると気持ちが和らぐ。
何にのせようかな、と迷いつつ、結局シンプルに木製トレイと、グレーのお皿。お気に入りの出西窯のマグにたっぷりコーヒーをいれる。
▲ビターチョコとホワイトチョコ。その色の組み合わせがまるでパンダだと思ったから、パンダスコーンと名付けたと店主が言っていたっけ。
パカッと割ると、甘い香りが漂う。
チョコは甘いんだけれど、生地が甘すぎない。ちょうどいいなあと思いながらコーヒーをすする。中深煎りのしっかりした味が合う。
ぺろりと平らげてしまいそうで、割れてばらけたお菓子くずを集めつつ、少しスローダウン。
読みかけの本を広げながら、店主の言葉を思い出す。
「スコーンは冷凍保存できるから、食べきれなくても大丈夫。自然解凍した後に3〜4分トースターで温めて。クッキーも日持ちするから」
終わってほしくない、この時間。続きはまた今度に残しておこう。
******
一つ一つ、グッと心を掴まれるシーンを並べたら、わかったことがある。心のえいようは、ほんのちょっとの高ぶりの連続でできていた。
お店のインテリアを見渡す、お菓子の香り、包みをあけるとき……。
私にとって、至福のおやつ時間はこのあとも細切れにずーっと続く。冷凍分もなくなったら、またSNSに戻って、可愛くて美味しそうなお菓子を眺めたり、次に行きたい店を探したり。
焼き菓子やコーヒーで、こんなにチャージできていたとは、ちょっと自分でも驚き。みなさんにもそんな楽しみはあるだろうか。好きなシーンを重ねて、また毎日ぼちぼちがんばっていきたい。
(おわり)
■お店のDATA■
二坪喫茶アベコーヒー
時代を感じさせる大正建築の一角、小さな二坪スペースにてコーヒーの焙煎、テイクアウトでドリンクや豆の販売をしている。 instagram→@futatsubokissa_abecoffee
【写真】神ノ川智早
もくじ
Chitosaji (海老澤晴子)
近所の農家の野菜をつかってパウンドケーキを作り、友人知人に贈ったのが始まり。以来、お菓子をつくり続け、自身の趣味だったアンティークの家具や建具を使って、一年半前に店をもつ。2020年10月現在はカフェjiccai(じっかい)は営業しておらず、店頭販売のみ。不定期営業のためsnsにて告知。 instagram→@chitosaji
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