【かたまり肉でごちそう】第3話:X’masのメインディッシュに。ガーリックバター風味の「ローストチキン」
編集スタッフ 奥村
クリスマスからお正月まで。慌ただしいこの時期の食卓には「かたまり肉」料理がおすすめです。
焼くだけ、煮るだけで手軽にごちそう感があり、コスパもばつぐん。この時期に嬉しい肉レシピ4品を、料理家の今井真実(いまい まみ)さんに教わりました。
3品目は、クリスマスシーズンにぴったりの「ローストチキン」。そろそろメニューを考える時期、今年は思い切って、特別感のある丸鶏を焼いてみませんか?
下準備だけすればオーブンにおまかせなので、他のおかずと同時に進めやすいのもいいところ。実は思った以上にラクちんです。
オーブンにお任せで簡単
ガーリックバター「ローストチキン」
材料(4〜6人分)
丸鶏…1羽(約1.5kg)
バゲット…約9cm(スライス3枚分)
パセリ…1/4束(みじん切りで手のひら1杯ほど)
にんにく…2片
オリーブオイル…大さじ2
白ワイン(なければ料理酒)…50ml
バター…15g
塩…大さじ1
(仕上げにお好みで)
レモン…1/4個
【下準備】
・丸鶏は調理の1時間以上前に冷蔵庫から出し、室温に戻しておく。結わえられているタコ糸をはずし、表面の余分な水気をキッチンペーパーで拭き取る。
・オーブンは(ガス・電気どちらも)200度に予熱する。
作り方
1.バゲットは厚さ3cmほどにスライスし、さらにひと口大に切る。
ボウルに入れ、みじん切りにしたパセリ、にんにくのすりおろしを加えてざっくりと混ぜ合わせる。
2.丸鶏はお腹の中に白ワインを入れ、全体に行き渡らせてからワインを出す。同様に外側にもワインをかける。
▲アルコールで鶏肉の臭みをとります
3.鶏肉の表面にオリーブオイル、塩をかけ、それぞれよく擦り込む。
4.鶏の頭部分に開いている穴を、爪楊枝でふさぐ。
▲皮をひっぱり穴に被せて、爪楊枝で固定します
お尻側の穴に、1のバゲットとにんにく、パセリ、ちぎったバターを詰めていく。
▲具材が交互に入るように詰めるのが、おいしく仕上げるコツ
最後にお尻側の穴も、爪楊枝を差してふさぐ。
5.天板にアルミホイルを二重に敷き、オーブン用の網を置き、上に鶏肉をのせる。この時鶏肉の前足部分(手羽先)は焦げやすいので、できるだけ身にぴったりとくっつけて。
▲肉汁がたっぷり落ちるので、アルミホイルは二重にすると洗い物がラク。オーブン網がなければ魚焼きグリルの網でもOK
オーブンに入れ、90分焼けばできあがり。
今井さん:
「天板の上に肉汁がたっぷり落ちていると思います。これは旨味の詰まったソースなので、チキンの上にかけて召し上がってください。
余った肉を保存する時も、このソースをなじませておくと、しっとりした状態で長持ちしますよ」
熱々のうちに切ると肉汁があふれ出てしまうので、粗熱がとれるまで30分ほど置いてから、ナイフで切り分けていただきます。
▲パリッと皮目の香ばしい外側は、もも肉と手羽先。適度に油がのったジューシーな部位です
▲反対側(底面)はヘルシーな胸肉部分。しっとり柔らかい食感です
鶏肉の中に詰めたバゲットは、取り出してトースターでカリッとするまで温めればガーリックフランスのできあがり。付け合わせにぴったりです。
今井さん:
「ローストチキンは保存食。冷蔵庫で1週間、冷凍すれば1ヶ月は日持ちするので、わが家では1週間かけて色々な料理に展開しています。
ほぐした身はジップロック等に入れて冷凍しておき、スープやサラダに入れたり、マヨネーズと和えてサンドイッチにしたり、お味噌汁の具材にしてもおいしいんです。
残った骨は煮出すとおいしい鶏ガラスープになるので、最後まで余すことなく頂けます」
▲仕上げにレモンをキュッと絞っても。レモンバター風味がたまりません
ローストチキンは「中に詰める具材」に手間のかかるイメージでしたが、これならとっても簡単。鶏の旨味がたっぷり染みたガーリックフランスもおいしくて、一石二鳥のレシピでした。
バゲットの代わりに、蒸したじゃがいもを詰めてもおいしいそう。
憧れつつもチャレンジしていなかったローストチキン。試してみたら、今年はちょっと特別なクリスマスになりそうです。
【写真】鈴木静華
もくじ
今井 真実
料理家。東京都世田谷区で料理教室(現在はオンラインレッスン)を主宰しながら、さまざまな媒体でレシピ作成やタイリングを行っている。毎日のご飯作りの助けになる「新しい家庭料理」のレシピに定評があり、ブログ https://note.com/imaimami/ でも掲載中。Instagram:@mamiimai。
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