【団地ライフ】前編:築50年の団地をDIYリノベ。明るいインテリアのMakeesさんのお宅訪問
築年数は古くても、団地をリノベーションして自分らしく住むのって憧れます。この特集では築50年の団地をセルフリノベーションして住んでいる方を取材!団地のリビング・キッチン・子供部屋などをおしゃれにリフォームしたそのインテリア実例は あっと驚くかわいいアイデア満載です。団地暮らしに興味があったり、リノベーション住まいが気になる方にもおすすめです。
編集スタッフ 長谷川
団地よ、いつからアラサー男子の一人住まいも許したのだ?
賃貸サイトの情報をながめていた僕の目に、50平米の3LDK、周辺の家賃相場よりグッとお手頃な物件が飛び込んできました。思わずスマートフォンをタップ。
「……団地って、住めるの? 一人暮らしでもいいの?」
そう、すっかり時代は変わっていたのです。年齢制限なしで単身者でもOKだったり、抽選ではなく先着順だったりと、よくある賃貸物件と同じように住める場所もありました。
さらに、家賃もお手頃な上に、礼金・仲介手数料・更新料が不要という嬉しい話も。
「いいんじゃない、団地!」の声を後押しに。
実は、代表青木や店長佐藤の一家も、かつては団地に住んでいたことがありました。住み心地を聞いてみると、暮らしには良い思い出がいくつもあるようでした。よし、僕も住んでみるか。
とんとん拍子に団地の5階に引っ越して、早3ヶ月。エレベーターがなく「朝晩の階段筋トレだ」と思い込むのにも慣れてきたころ、何の気なく「自分の家をDIYしたりするの楽しそうだなー」とネットを検索して出会ったのが、今回伺ったMakees(マーキーズ)さんのブログ「築50年の団地再生ライフ」でした。
DIYで作り上げたという部屋の写真たちに「団地とは思えない!」とびっくり。そこで、気に入っているポイントや苦労の裏側を聞いてみることにしました。
特集の前編ではMakeesさんのご自宅を紹介します。後編では団地に住む前に知っておくべきポイントや、団地ならではの魅力をまとめていきます。
愛嬌が「愛着」に変わる家。
Makeesさん一家は2013年4月から、築50年の団地に住み始めました。会社員として働くMakeesさんと、在宅でウェブ制作などを手掛ける奥様、2歳になる娘さんの3人暮らしです。
もともとは一般的な賃貸住宅にお住まいでしたが、ひょんなことから紹介された団地の「家賃が安く、改装してもOK」という条件を気に入って住むことに。
間取りの変更や水回りの修繕などを進めるうちに、DIYの楽しさと自由さに目覚めていったそう。
「自分の手で、暮らしの不便を解消していくのが好きなんです。プロにお願いすればもっときれい仕上がりますが、作りが甘かったり曲がったりしているところも愛嬌。そう思っているうち、いつからか愛着になるんですよ」
そんな愛着でいっぱいのMakeesさん一家のご自宅をのぞいてみましょう。
ふすまを取り、3DK → 2LDKに
約45平米の3DKだった部屋のふすまを取り払い、2LDKにしました。リビングダイニングはキッチンや奥様の仕事スペースともひと続きになっていて、開放感があります。
窓からは陽がたくさん入り、大きな木々が植わっているのが見えます。「緑が多く、隣の棟との間隔が広いんです。風も抜けるし、気持ちが良いです」とMakeesさん。
ステンレスのシンクをタイル貼りに!
リビングダイニングのソファから振り返ったところのキッチン。ステンレスのシンクには手作業でブルーのタイルを貼り、戸棚を白くペイントしました。
戸棚に付いていたアルミの水切り棚は取り払い、キッチンレールにチェンジ。調理道具などを吊るして、すっきりと収納しています。
元はガスコンロのキッチンでしたが、調子が悪くなったことを機にIHクッキングヒーターに。薄くなった分、ブロック塀と棚板で底上げし、生まれたスペースにフライパンを収納。サッと取り出せていいですね。
工場の人が喜んだ、祖母から譲り受けたレコードプレイヤー
リビングのソファに腰かけてみると、飾られたファブリックパネルや植物たち、そして大きなレコードプレイヤーが迎えてくれます。Makeesさんが祖母から譲り受けたプレイヤーだといいます。
「最初は動かなくて修理に出したら、あまりに古くて部品がないと言われてしまいました。でも、工場の人たちは『この機種がきれいな状態でまだ残っていたんだ!』と盛り上がったそうです(笑)。そこからはインターネットで調べ、代替部品を見つけて自分で修理しました」
「古いものに手をかけ、新しい役割を与えてあげるのが好き」というMakeesさんらしいインテリアですね。
元が押し入れとは思えない、ワークスペース&ワードローブ
リビングダイニングのソファから左を向くと、隣の部屋には押し入れを改装したワークスペース&ワードローブがありました。
ふすまを取り払い、中を白く塗ると、押し入れが明るいオープン棚に。天袋のふすまにはIKEAのウォールステッカーをあしらいました。
一間半ある内の一間を収納に、残りの半分をワークスペースとして活用。押し入れならではの深い奥行きも、机にするにはぴったりというわけです。
ポップなカラーが可愛い「娘さん専用の本屋さん」
押し入れから振り向くと、ハッとするようなポップなオレンジに包まれます。隣には手作りの棚に、娘さんの絵本やおもちゃのコーナー。まるで本屋さんのように感じるスペース。絵本の表紙は飾っても見栄えのするものが多く、「見せる収納」にもってこい。
グリーンのトイレは「はらぺこあおむし」がアクセント
トイレもぬかりなく。壁をグリーンに塗り、北欧の雰囲気を感じる木製のちいさな雑貨をレイアウト。「はらぺこあおむし」のポスターと、スチールのペーパーホルダーのアクセントが効いています。無機質になりがちなトイレも、カラーと小物でガラリと様子が変わりますね。
毎朝、明るく励ましてくれそうな玄関&洗面台
目指したのは「お金をかけない、シンプルな下駄箱」。古くて大きな靴棚を取り払い、ブロック塀を置き、「ペイントしたすのこ」と「花壇用のブロック」を積み重ねました。釘やネジ打ちも不要なお手軽DIYですね。ポストカードやムーミングッズで目にも楽しいコーナーです。
玄関の壁を一部分だけサッパリとしたイエローにしたのは「もとは薄暗いグレーだったので、玄関は明るくしたいと思って」とMakeesさん。
ちょうど寝室から出てくると、この景色が目に入ります。奥に見える洗面台のオレンジとも相まって、一日のスタートに元気をくれそうです。
「壁や木枠がきれいではなかったので、壁の色を塗るところから始めたんです。全面でなくて一部分を塗るだけでも、だいぶ雰囲気が違いますよね」
MakeesさんのDIYで挑んだセルフリノベーションは、大きなところ、小さなところを併せて、コツコツと形作られたもの。住むうちに「ここを変えたらもっと住みやすいかも」と発見し、日々手をかけて“家を育ててきた”とも言えます。
とはいえ、良いことばかりでもありません。団地ならではの苦労や覚悟しておくべきポイントもあるそう。特集の後編ではリアルな団地ライフの一面にライトを当ててみます。
(つづく)
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