【連載】あの人の暮らしにある「北欧」のこと。no.15:ティーマのマグカップ

ライター 藤沢あかり


五十嵐さんの朝は、一杯のコーヒーから。

朝一番、なんにも考えない空っぽの頭とこころが、コーヒーの香りですこしずつ目覚めていくひとときです。

まっさらな朝に使うのは、いつも同じマグカップ。

のぞくとコーヒーの色がすっかり染み込んだ、イッタラ社〈ティーマ〉のものです。

17年前、新宿のデパートで見つけたそれは、〈minä perhonen〉とのコラボレーションデザイン。仲良しの友だちとおそろいで買った、はじめてのティーマです。

そういえば、ティーマの存在を知ったのは2006年に公開された映画「かもめ食堂」でした。ふつうのコーヒー、ふつうの焼き鮭。そんな「ふつう」がとびきりおいしそうで、北欧の風景にはじめて興味をもった瞬間でした。まだ、雑貨屋をはじめる前、北欧に買い付けの旅に出かけるようになるなんて、想像もしなかったころです。


ぐるりと囲む花模様は、毎日見ていてもやっぱり好きだなあと思います。

なにより、「マグカップ」と言えば誰もが思い浮かべるようなかたちは、まるで絵本の世界から飛び出してきたかのようです。

飲み物を受け止める量、それから持ち手に指をかけたとき、口をつけたとき。そして飲み終えて、手に感じる重み。すべてが「なんてことない」のです。

作家の手仕事やアンティーク、モダンなデザイン。お気に入りのマグカップはたくさんあるけれど、朝だけはつい、この「いつもの」に手が伸びてしまいます。

特別感がなく、記憶に残らないくらいのなんでもなさ。あたりまえのように、すうっと生活になじむこと。これこそが、ティーマが長く愛されてきた理由なのだと気がつきました。


マグカップを片手に話すのは、夕飯のこと、飼っている猫のこと、今日のお店のこと。

いつもの毎日、いつもの朝。

なんてことない話をしながら、今日がまたはじまります。




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Text : Akari Fujisawa
Photo: Ayumi Yamamoto


五十嵐 綾

鎌倉にある雑貨店moln(モルン)の店主。洋服、陶器、紙雑貨などを、アンティークから作家さんの作品まで幅広く取り扱う。作家さんによる展示会、月1〜2回ほど音楽と本のイベント「貸切り図書館」、ワークショップなども開催している。

HP: http://moln.jp
X(Twitter): @CLOUD_BLDG_moln
Instagram: @ayamoln


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