【ラジオ|チャポンと行こう!】第172夜:カゴ愛、再燃中! シルバニアや赤毛のアンなど、カゴ好きのルーツも紐解いてみました
【新連載】「ドジの哲学」がはじまります(文筆家・大平一枝)
文筆家 大平一枝
はじまりの記
こうもり傘やえもん掛けやチョッキと同じくらい、ドジという言葉を使わなくなった。だが、母歴21年、ライター歴22年の私はいまだに公私にわたってドジの連続で、この単語は色あせない。威張って言うことではないが。
それになんだかこの言葉、かわいいじゃないか。ドとジという濁音の2文字には、とんでもない失敗も笑って許せそうな響きがある。だから反省が足りず、失敗を繰り返すのだが。
ていねいに。地道に。誠実に。自然体で。マイペースで。世の中のあちこちでしきりに説かれるが、なかなかそうはいかないというのが実感だ。
なにせ時間がない。
ご飯を作って、洗濯をして、仕事をして、またご飯を作って寝て起きているうちに24時間などあっというまに過ぎてしまう。
はるか昔、子どもが学校から帰ったらケーキの焼ける匂いが漂う家庭を作りたいと思ったことがあるが、そうしようと願っているうちに気づいたら大学生になっていた。いまや息子は、実家よりデートのほうに忙しく、家に帰ってこない。自分の若い頃を振り返っても、そんなものだった。気づいたころにはもう遅い。
だから、こういうエッセイを始めることにした。ドジや失敗のようなものを記録することで、いま、がんばりすぎて息切れしそうになっているお母さんや仕事人たちが、ほっと安心したり、「そういうことあるなぁ」とぷっと笑って元気になってもらえるようなものを届けたい。
堂々と言い切るのも少々勇気がいるが、子育てなんて失敗の連続だ。もう大きくなったしオールオッケーなんてたかをくくっていると、次のトラップがやってくる。
しかし、成功より失敗が物事の本質を照らし出すこともある。それをきっかけに小さな人生の謎が解けることも多い。
☆
そんなわけで始まります。私のドジから学んだ哲学。
くすりと笑って、ほっとして、よし自分も小さな失敗など気にせず明日もがんばろうと思ってもらえたらうれしいです。
文筆家 大平一枝
長野県生まれ。編集プロダクションを経て、1995年ライターとして独立。大量生産・大量消費の社会からこぼれ落ちるもの・こと・価値観をテーマに、女性誌、書籍を中心に各紙に執筆。『天然生活』『暮しの手帖別冊 暮らしのヒント集』等。近著に『東京の台所』(平凡社)、『日々の散歩で見つかる山もりのしあわせ』(交通新聞社)『信州おばあちゃんのおいしいお茶うけ』(誠文堂新光社)などがある。
プライベートでは長男(21歳)と長女(17歳)の、ふたりの子を持つ母。
▼大平さんの週末エッセイvol.1
「新米母は各駅停車で、だんだん本物の母になっていく。」
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