【間取り図鑑】第1話:「家づくり」のプロが、築40年・69平米の中古マンションをリノベーション

編集スタッフ 塩川

「家づくりのプロ」がリノベで手に入れた、自分らしい住まい

「間取り図」を見ていると、新たな暮らしへの妄想が広がり、ワクワクすることはありませんか?

引越しの予定があってもなくても、住まいに夢と希望をもたらしてくれる「間取り図」は、ときに時間を忘れるほど、私たちを夢中にさせてくれるもの。

そんな不思議な力を持つ「間取り図」と実際のインテリアを重ねて、暮らしを紐解いていきましょう。

今回は、建材などを販売するtoolbox(ツールボックス)で商品企画を担当する竹沢愛美さんと、リノベーション物件を仲介するcowcamo(カウカモ)で働くご主人の森勇貴さんにご登場いただきました。

職業柄まさに「家づくりのプロ」と呼べるご夫婦は、築40年・69平米の中古マンションをリノベーション!

ギュッと工夫がつまった、間取りと住まいのヒミツに、全4話で迫ります。

※登場するアイテムは、全て竹沢さん・森さんの私物です。過去に購入したものを紹介しているので、現在手に入らないものもございます。どうぞご理解、ご了承いただけると幸いです。

 

物件探しは「子育て環境」と「通勤」を重視

家探しのきっかけは「子供を授かったから」と話す竹沢さん。

その当時、30平米の賃貸マンションに住んでいましたが、ここでは子育てが難しいと、急いで物件を探しはじめます。

賃貸物件も検討したものの、ファミリー向けで内装を自由にいじれる物件は少なく、家づくりにこだわりのあるお二人は、中古物件を購入してリノベーションすることを決意しました。

竹沢さん:
「出産前に家づくりを終えるとすると、引越しまで半年ほどしか時間がありません。妊娠がわかって、すぐに物件を調べました。

検索で重視したのは、子育て環境と通勤の利便性です。住んだことがあり、気に入っている街を軸に、そのほかの条件は広さ60平米以上、間取りは2〜3LDKということぐらい。

不動産業である夫のネットワークをフルに生かし、短期間でたくさんの物件を見ましたが、内見したいと思えたのはここだけでした」


夫婦の目に留まったのは、築40年、3LDKのリフォーム済み中古マンションです。

南向きのリビングには光がたっぷり入り、角部屋なので東側からの採光もあります。さらに隣は公園という好立地。青々とした木々の借景も見逃せません。

中古物件なら、事前の内見で日当たりなどを確認し、暮らしのイメージが掴みやすいのもメリットの一つです。

内装は好みのテイストとは違うものの、リノベーションで変えるので問題ナシ。何より立地と価格、そして間取りに惹かれたと話します。

▲こちらが元々の内装。今とはずいぶん印象が違います。(写真提供:cowcamo)

家探しをスタートし、わずか3日で内見。その日に仮申し込みまで済ませたというから驚きです。

どうしたら、そんなにスピーディに物件を決められるのでしょう?

そのコツを伺うと、希望に合う物件が見つかったら事前に「Google マップ」などで周辺環境をチェックすることが重要なのだとか。

間取りが気に入っても、環境がそもそもナシだった……。ということが無くなるので、内見に行く手間が省けます。

 

決め手は「家事室」を作るのにぴったりな間取り

竹沢さん:
「この間取りを見たとき、デットスペースになりそうな4帖の『洋室1』は、洗濯物を干す『家事室』にしようと閃きました。

夫婦共働きに加え、わたしはスギ・ヒノキ・イネ科の花粉症ということもあり、洗濯物は基本的に部屋干し派。

リビングや寝室に洗濯物が干しっぱなしですと、どうも生活感が出てしまうので、家事専用のスペースが作れることが決め手でした。

そして、キッチンの隣なので、パントリー代わりに活用できるところもポイントです」

 

最短距離で洗う・干す。これなら洗濯物が苦にならない!

洗濯を終えたら、すぐ右のドアを開けて家事室で干す。洗濯にまつわる一連の動作が、なんともスムーズです!

東向きなので朝日が入り、梅雨時期は除湿機を使って、冬はそのままでも1日あれば洗濯物が乾くそう。

天井に設置された銅製のパイプは、toolboxで商品企画をしている竹沢さんこだわりのセレクト。ナチュラルな空間ともマッチしていますね。

▲写真奥の白いチェストには、家族の下着を収納。入浴後の動線もスムーズです。

竹沢さん:
「子供の服は乾いたら畳まず、そのままハンガーラックに掛けて収納しています。

高さのあるベビーワゴンを選ぶことで、入浴後も立ったままで、素早く子供の着替えができるように工夫しました」

 

優先順位を決めて、限られた予算の中でリノベーション

なんでも自由に変えられるリノベーションは、つい夢が広がってしまいます。お二人は、どんなふうに進めたのでしょうか?

森さん:
「プラスアルファで行うリノベーションは、ローンを組まず手元の貯金でやると決めたので、予算組みがしやすかったと思います。

一般的に、フルリノベーション費用は平米10〜15万円といわれていますが、これから子供が生まれると考えると、正直そこまでの予算は用意できず……。

やりたいことを書き出して、どこに予算をかけるか、僕たち夫婦にとって何が大切なのか、優先順位を決めてリノベーションを進めました。

予算の都合で諦めたこともありますが、きちんと納得ができたので後悔はありません。

リノベーション前提で物件を購入する場合は、可能な限り内装を依頼したい工務店さんと一緒に、内見へ行くことをおすすめします。

ここの壁は抜けるのか、天井は壊して上げられるのか、とか。優先事項をプロに確認してから購入を決めたほうが、スムーズだと思いますよ」

リノベーションなら、間取りごと全てを変えることもできますが、もれなく予算も上がり、時間もかかってしまいます。

お二人は理想と現実のバランスを取りながら、そのままの間取りを活かせる物件を見つけ、コストを抑えながら暮らしやすい動線を確保。

内装のデザインはガラリと変えて、自分たちらしい、満足度100パーセントの住まいを作り上げていました。

つづく2話目では「ここだけは譲れなかった」と話す、こだわりの造作キッチンをご紹介します。

(つづく)

【写真】木村文平


もくじ


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森 勇貴・竹沢 愛美
(cowcamo・toolbox)

共にインテリアや不動産の仕事に関わる、まさに「家づくりのプロ」と呼べるご夫婦。生後7ヶ月の長男・珀登くんとの3人暮らし。時間と予算がない中でもノウハウを生かし、築40年・69平米の中古マンションを、自分たちらしくリノベーションした。
https://www.r-toolbox.jp/ https://cowcamo.jp/

▼toolbox・cowcamoの関連書籍は、こちらからご覧いただけます。

 


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