【柳沢小実の家づくり】第7話:流行と距離を置くことで、見えたこと。
柳沢 小実
こんにちは。柳沢小実です。
42歳になるまでずっと「賃貸派」だった私が、昨年ついに家を建てることになりました。
こちらの連載では、「暮らしやすさ」を第一に考えた、私なりの家づくりについて全10話で綴っていきたいと思います。
第7話
流行と距離を置くことで、見えたこと。
結婚当初の生活は、実家から持ってきた家具とともに始まりました。ペンキを塗ったり、椅子の座面を張り替えたり。古いものこそ、気持ちよく使えるように手をかけて使いつづけています。
<実家から持ってきたもの(使用歴)>
・剣持スツール×4(約25年)
・柳宗理のシェルチェア(18年)
・チェスト(約25年)
・小引き出し(約40年)
・折りたたみテーブル(約25年)
など。
幼いころに、シールをペタペタ貼って使っていた小引き出し。少々汚れていましたが、無垢材だったため、ペイントして取っ手も交換してリメイク。長持ちする材質の家具ならば、手入れをしながら長く使うことができます。
一方、しばらく暮らして新しく買うことにしたのが、食器棚でした。棚は、入れたい物に合う奥行で、この先も使いまわせる形であることが選ぶポイント。棚板の位置を動かせると、さらに良し。
奥行の浅い棚がほしかったので、あえて「本棚」を食器棚として使っています。
▲本棚を食器棚として活用。奥行きがちょうどいい。
その後、少しずつ家具が増えていきましたが、どれも引っ越す度に置き場所や使い方を変えながら、ずっと愛用しています。
・食器棚×2(13年、7年)
・本棚(12年)
・無印良品のシェルフ(10~13年)
・ワークデスク
・椅子類
これまでに住んだ部屋が47㎡→65㎡→67㎡だったこともあり、部屋が広く見えるようにと、大きすぎない家具を選んできました。それが今、部屋をすっきり見せてくれている一因になっています。
インテリアの方向性では、最初に選んだイギリスアンティークの深い茶色の本棚が、そのあとの家具選びの指標になりました。
食器棚を選んでから今までに、日本の古家具や北欧のチーク家具などが流行して、かなり心惹かれたけれど、色や質感、雰囲気が手持ちの家具に合わないからと、ぐっと我慢。
チーク家具だけは、我慢しきれなくて椅子を一客手に入れましたが、この十数年で流行との距離の取り方を学びました。
そして、距離を取っているうちに、自分が変わらず好きなものがわかってきたのです。
今でも、素敵だな、欲しいなと思うものは沢山あります。でも、「今はこういうテイストが流行っているのね」と雑誌などで楽しむにとどめて、簡単には飛びつきません。
撮影で家をお見せする機会が多々あるものの、模様替えもほとんどしなくて、せいぜいダイニングテーブルの置き方を90度回転させたり、季節によってラグを敷いたり外したりする程度。
見る方に楽しんでいただきたいという気持ちはありますが、それ以前に自分たちが落ち着ける空間にしていたい。家はいつも同じでいいと考えています。
(つづく)
【撮影】上原未嗣
もくじ
柳沢小実
衣・食・住・旅にまつわる著書多数。収納好きが高じて、整理収納アドバイザー1級を取得。ラクチンですっきりな収納法を日々研究している。著書に『これからは、がんばりすぎない 40歳からの暮らし替え』 『土曜の朝だけ! “きちんと” が続く週末家事』(大和書房)など。9月に「収納と家づくり」をテーマにした新著が発売予定。 http://www.furarifurari.com
▽柳沢小実さんの著書はこちら
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