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金曜エッセイ『あ、それ忘れてました(汗)』

金曜エッセイ『あ、それ忘れてました(汗)』

文筆家・大平一枝さんによる連載エッセイです。友だちの作り方、ケンカのあとの仲直り、子どもを叱るときの言葉、初めて体験することへのドキドキ……。大人になって「そういえば忘れてしまっていたな」と気づく、アレコレをテーマに綴ります。連載100回は、吉本ばななさんをお迎えしてお話しいただく記念回となりました。

エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】無知の力(文筆家・大平一枝)
2018/08/03
第二十一話:無知の大きな力  つねづね、“自分は無知である”と知っている人が一番強いなあと感じる。とくに私などはつい知ったかぶりをしてしまうので、「自分はなにも知らないのです」と言...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】はじまりの味(文筆家・大平一枝)
2018/07/20
第二十話:はじまりの味  友達と、人生で一番おいしかったビールの話になった。 代理店に勤める彼女は真夏、1日屋外のイベントに立ち会ったのち、仲間と打ち上げで飲んだビールが忘れられな...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】待てない私、に気づく旅(文筆家・大平一枝)
2018/07/13
第十九話:待てない私、に気づく旅  先日、イギリス行きの飛行機に乗った。機内では、イヤホンをつけて、目を閉じ、ゆっくり音楽だけの世界に浸るのを何よりの楽しみにしている。機内音楽は、...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】喫茶店が大好きだ(文筆家・大平一枝)
2018/06/15
第十八話:心の隙と喫茶店  喫茶店が大好きだ。ほぼ毎日行く。 スポーツ新聞や週刊誌が置いてある昔ながらの喫茶店が理想だが、都内では少ないので、安いコーヒーチェーンもよく利用する。 ...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】生活とグラスのサイズの、深い関係(文筆家・大平一枝)
2018/06/01
第十七話:「薄いグラスが欲しいのです」  我が家のグラスやマグはすべて大きくて、どちらかというと分厚い。たっぷりサイズは、冷蔵庫にちょこちょこ麦茶や牛乳を注ぎ足しに行かなくてもいい...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】前髪を4センチ切って(文筆家・大平一枝)
2018/05/18
第十六話:前髪を4センチ切って見えた世界  長年通っている美容室を替えるのは、勇気がいることだ。私は3年前、下の娘が高校生になった年に替えた。じつに15年ぶりであった。 なにか不満...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】4月が通り過ぎた東京で。(文筆家・大平一枝)
2018/05/11
第十五話:代謝する街  4月の東京は、新しい人たちに満ちている。進学や就職や転勤のため上京してきた人で、駅も道もスーパーマーケットもどこもふくれあがっている。ホームで人とぶつかりそ...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】家族でも、恋人でも。感謝の気持ちは、どうしたって忘れがち?(文筆家・大平一枝)
2018/04/20
第十四話:「ありがとう」の魔法  恋人でも夫婦でも、一緒に過ごす時間が長くなると、忘れやすくなるものがある。感謝だ。 付き合い始めたころは、連絡をくれてありがとう、誘ってくれてあり...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】家族で行ったタイ旅行で…(文筆家・大平一枝)
2018/04/06
第十三話ペットボトルの蓋の開け方を忘れた!?  家族でタイ旅行をした。かの国で絶対に欠かせないのはミネラルウォーターのペットボトルである。地元の人も、なにかあると飲んでいる。安宿で...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】「おあとがよろしいようで」の本当の意味(文筆家・大平一枝)
2018/03/16
第十二話「おあとがよろしいようで」の本当の意味 「オリンピックの小平奈緒選手の記事を読んで、落語の“おあとがよろしいようで”という言葉を思い出したよ」 よく新聞を読む博識の友達が、...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】一本の電話から、新米母だった日々を思い出す(文筆家・大平一枝)
2018/03/02
第十一話:せいいっぱいのお祝い返し 「ふふ、誰かわかる?」 自宅の電話が久し振りに鳴った。携帯電話の番号を知らない間柄で、こんなに親しげな声の主とは一体誰だろう。「えーっと、えーっ...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】思春期あたりから苦手だった「ランキング1位」(文筆家・大平一枝)
2018/02/23
第十話:苦手な「ランキング1位」  思春期あたりから、ランキング1位になるものが苦手だった。きっとそれは誰にもよくあることで、私は人とは違うのだという自己顕示欲や、若さ特有の自意識...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】「かき氷機」につまった、家族の思い出(文筆家・大平一枝)
2018/02/02
第九話:かき氷機で氷をかくのを忘れる  長年気になっていた収納棚をやっと整理した。やろうやろうと思いながら、気づいたら3年経っていた。玄関前にある大型収納で、裁縫道具、古新聞、日用...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】あの頃、たしかに眺めたはずの「夜明け」を忘れる(文筆家・大平一枝)
2018/01/19
第八話:夜明けを忘れる  学生時代、イベントの準備で徹夜をしたり、寮で仲間とひと晩語り明かすことがよくあった。あのころ、夜明けは、今よりずっと私の身近にあった。 昨夏、久しぶりに執...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】自分の「めんどうくささ」を忘れてしまう(文筆家・大平一枝)
2018/01/05
第七話:自分のめんどうくささを忘れる  独身の女友達が、ある日ポツリと呟いた。「恋愛って、相手と向き合うんじゃない。自分のめんどうくささと向き合う作業なんですよね。それがいちばん難...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】クリスマスにお正月に。季節のめぐりは止まらない(文筆家・大平一枝)
2017/12/15
第六話:季節のしっぽ  12月も半ばだというのに、じつはまだクリスマスのしつらえにまつわる小物を出していない。箱にまとめ、すぐ取り出せるようにしてあるのだが。出して飾り付けて、クリ...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】実家で起こった、母のメガネ紛失事件(文筆家・大平一枝)
2017/12/01
第五話:メガネ紛失事件  今夏、仕事に集中するため10日間ほど実家の長野に帰った。〆切りまで時間がなく、「実家の親に食事の世話をしてもらって、仕事に集中したら?」という夫の計らいに...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】仕事と育児。1日の生活リズムをつくる「スイッチ」とは(文筆家・大平一枝)
2017/11/17
 第四話:めりはりを忘れる  つい最近、下の娘が高校3年になったのを機に、家の外に仕事場を借りた。それまでも書庫代わりにアパートの小さな1室を借りていたが、通ったり通わなかったりだ...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】なかなか名前を覚えられない、という悩み(文筆家・大平一枝)
2017/11/10
 第三話:苗字忘れ病  毎月、数人のクルーで動く仕事がある。カメラマン、ヘアメイク、プランナー、編集者、主役の俳優。年齢も経歴もバラバラ。編集者以外は初対面である。 初顔合わせのと...
エッセイ・コラム
【金曜エッセイ】あ、それ忘れてました — 今回の忘れものは「赤」(文筆家・大平一枝)
2017/10/20
 第二話:赤を忘れる さっそく読者のみなさんから「自分の忘れていたもの」について、お便りをいくつかいただいた。いわく、“娘をかわいいと思う気持ち”、“スカートをはくこと”などなど。...