【人生の迷いは無くならない】後編:書くこと、生活すること(吉本ばななさん・大平一枝さん対談)
2021年12月17日(金)
隔週金曜日にお届けしている大平一枝さんによるエッセイ『あ、それ忘れてました(汗)』が連載100回目となります。これを記念してゲストに小説家の吉本ばななさんをお招きし、歳を重ねること...
2021年12月17日(金)
隔週金曜日にお届けしている大平一枝さんによるエッセイ『あ、それ忘れてました(汗)』が連載100回目となります。これを記念してゲストに小説家の吉本ばななさんをお招きし、歳を重ねること...
2021年12月16日(木)
50を過ぎたら人生に迷いなどなくなると思っていた。それがどうしたものか、いまだに答えなど出ていない。え、そんな?と情けなくなるような些末なことでも迷い、ゆれる。 たとえば人付き合...
2021年11月26日(金)
越して2カ月になる。 旧居のリビングにはダウンライト数個のほかに大きな照明をふたつ備えていた。新居にもダウンライトがあり、自然な流れで大照明ふたつそのままとりつけた。 この家を内...
2021年11月12日(金)
少しずつ、お酒&バー活動を再開している。 いつも行くジャズバーで、バーテンダーが言った。「自分は、その日最後のお客様が帰ったあと、しばらくグラスを片付けないんです。余韻を感じたい...
2021年10月29日(金)
池田晶子さんは随筆集『暮らしの哲学』で、繰り返し「この世は驚くべき当たり前に満ちている」ということを書いている。当たり前と思っていることの一つ一つが、じつは驚くほど美しかったり素...
2021年10月15日(金)
歩いて15分の隣町に昨冬から通い詰めている古い喫茶店がある。私の独断によるカフェと喫茶店の違いは、後者には雑誌やスポーツ新聞が置いてあり、常連の大半が近所に住んだり働いたりしてい...
2021年10月1日(金)
「手作りの餃子って、誰がどう作っても、何を入れても、焦げてもなんでもおいしいもんですねえ」 34歳までほとんど台所に立ったことのなかった男性が、妻との別離を経て料理に目覚めた。その...
2021年9月10日(金)
絶対前髪ぱっつんは似合わない。絶対赤は似合わない。あの作家の小説は苦手。このタイプの映画は嫌い。 ごくたまに経験からくる思い込みがぱらりと剥がれ落ちる瞬間がある。そんなとき、人生...
2021年8月27日(金)
いまはやりのサウナは、最高の快感を得られると「ととのった」と表現するそうだ。ネットを見ると、“ととのったサウナー”たちの気持ちよさそうな動画が多数アップされている。 自分の精神を...
2021年8月13日(金)
最近、ようやく気づいた。 私は、作りおき料理が苦手だ。 何日分か作りおいたり、下ごしらえをして冷凍しておいたりすることがどうも性に合っていない。いや、正確にいうと作るのは好きなの...
2021年7月30日(金)
たとえばどうしても合わない人がいたとき、なんとか折り合いをつけて仲良くしようと誰しも努力する。 我が子がそのような人間関係に悩んでいたら、「自分にも問題があるかもしれないし、お互...
2021年7月9日(金)
去年、ある日本人研究者の書物を読んで、どうしても内容について聞きたいことができ、連絡を取りたくなった。共通の知人はいない。おまけに彼女はアメリカ在住。どうしたらいいだろうと考えあ...
2021年6月25日(金)
気づいたら、生協歴25年になっていた。共働きなので新婚時代から頼りきりだった。途中飽きたり、食品のよりくわしい情報を知りたくなったりして、引っ越しのタイミングで何回か組合を替えた...
2021年6月11日(金)
キッチンの台拭きについて、長年悩んできた。 どこに置いても、何を使っても何日かすると嫌な臭いがし始めるし、汚れる。ウエスを切って油汚れ用、テーブル用と分けたこともあったが、水洗い...
2021年5月28日(金)
幼いふたりの子育てをしていたころ、非常にお世話になった人がいる。その人には毎晩助けてもらった。その人の名を出すだけで、布団の私を挟んで両脇にいる娘と息子がくすくすと笑い出す。ドリ...
2021年5月14日(金)
あるミュージシャンが、夕焼けを見てせつないという気持ちをあまり抱けない自分が悲しいという話をしていた。東京に生まれ育ち、食べていけるようになるまで実家で暮らしていたそうだ。“郷愁...
2021年4月16日(金)
挙式の準備を進めている義娘から興奮気味のメールが届いた。『Aさん、素敵な人でした!』 Aさんは私の友達である。息子を幼い頃から知っていて、息子夫婦の挙式の着付けと介添を頼んだのだ...
2021年4月2日(金)
なんでも枯らしてしまうので、友だちから緑ならぬ茶色の指を持つ女と呼ばれている私でも、最近少しだけ花に詳しくなった。切り花を長く持たせるコツも心得つつある。 花屋さんで、毎月定額を...
2021年3月19日(金)
第八十三話:気が付かなかったけれど楽しかった時間 今朝、お世話になっている方に、差し入れ用のシュークリームとケーキを10個買った。白い箱に色とりどりのそれらが美しく収ま...
2021年3月5日(金)
第八十二話:季節を追う仕事も悪くない フラワーデザインの月刊誌を手掛けているグラフィックデザイナーからのメールに、こう書かれていた。「私の中ではもうお花見やイースターは...